世界大百科事典(旧版)内の重要民俗文化財の言及
【文化財】より
…指定は単一に行うものも多いが,その性格によって,例えば高松塚古墳では壁画を重要文化財,古墳全体を史跡に,慈照寺(銀閣寺)庭園は特別名勝と特別史跡,高千穂峡谷は名勝と天然記念物というように,二重に指定することもままみられる。また,無形文化財,民俗文化財においても,重要無形文化財(その保持者を俗称して人間国宝という),重要民俗文化財の指定が行われる。これらの指定物件は法令によって保護され,また保護と公開を義務づけている。…
【文化財保護法】より
…〈文化財を保存し,且つ,その活用を図り,もつて国民の文化的向上に資するとともに,世界文化の進歩に貢献すること〉(1条)を目的とする法律(1950公布)。この法律にいう文化財は,有形文化財,無形文化財,民俗文化財,記念物および伝統的建造物群に分かれる(2条)。文部大臣は,〈有形文化財のうち重要なもの〉を重要文化財に,〈重要文化財のうち世界文化の見地から価値の高いもので,たぐいない国民の宝たるもの〉を国宝に指定することができる(27条)。…
【民俗芸能】より
…文部省でも,50年以来毎年芸術祭執行委員会主催で行っていた全国郷土芸能大会を,59年から全国民俗芸能大会と改称するようになった。また1954年からは各地伝承の民俗芸能のうち,歴史的な意義をもち,かつ流派的・地域的特色をもつものを国の重要民俗文化財として指定保護する制度が生まれ,近代以降,衰退の傾向にあった民俗芸能も,その伝承が保障されるようになった。
[特色と社会的機能]
民俗芸能の何よりの特色は,地域の生活とつねに密着して生きてきたことである。…
※「重要民俗文化財」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」