野兎病菌(読み)やとびょうきん

世界大百科事典(旧版)内の野兎病菌の言及

【野兎病】より

人獣共通伝染病の一つ。北半球の温帯に生息するノウサギや齧歯(げつし)類の間で,マダニやサシバエなどの媒介によって流行しており,人間がこれらの動物に接触することによって感染する。日本では東北地方に多く,病原菌は野兎病菌Francisella tularensis(グラム陰性,多形性菌)で,感染力はきわめて強い。1922年にアメリカのユタ州で発見され〈ツラレミアtularemia〉と名づけられたが,日本でも25年に福島の大原八郎(1882‐1943)が独自に研究し〈野兎病〉として報告し,後になって両者が同一の病気であることが明らかになった。…

※「野兎病菌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android