世界大百科事典(旧版)内の鈴医の言及
【医者】より
…これに対して文人や政治家で医療に興味を持った人は多く,報酬を受けずに病人を治療するという行為は美談として史書に特筆されている。後世になると職業としての医療行為に対する評価はある程度改善されたが,大著《本草綱目》の撰者李時珍の伝記に不明の点が多いように,その社会的地位は高くなく,とくに明・清時代の鈴を鳴らしながら治療してまわったという鈴医などは賤民に近い扱いを受け,第2次大戦前でも薬店の雇人として生活していた医者もある。それらの医者のなかには教育程度が低く,せいぜい《湯頭歌訣》のような歌の形で薬の使用法を暗記しているにすぎない人も多かった。…
※「鈴医」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」