世界大百科事典(旧版)内の鉄の王冠の言及
【冠】より
…後者は白金の台に二千数百個のダイヤモンド,約300個の真珠,10個以上のサファイア,エメラルド,数個のルビーが飾られ,ダイヤの中には309カラットの〈アフリカの星〉(これは王冠を使用しないときだけに挿入されている)があり,ルビーの中には〈黒太子〉という小さい鶏卵くらい(5cm以上)のものが飾られている。過去の諸国の王家に伝えられた歴史的な王冠の中では,オーストリア王家のものは1570年にマクシミリアン2世がつくったものであり,モンツァ(ミラノから約15km)のサン・ジョバンニ聖堂にあるロンバルディアの王冠にはキリストを処刑した十字架の釘が打ちのばして冠の内側にリボン状にとりつけてあるので〈鉄の王冠〉と呼ばれている。これはグレゴリウス1世(ローマ教皇,590年登位)の時代につくられたといわれている。…
※「鉄の王冠」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」