世界大百科事典(旧版)内の鉄火起請の言及
【起請文】より
…中世には,誓約をとりかわす場合,起請文・誓紙が書かれる場合と,ほぼ同じ文言を言葉で述べる誓言が行われる場合とがあり,個人的な誓いから大名どうしの和睦,さらには共同体の掟の決定まで,しばしば誓紙・誓言がとり行われ,さらに,この誓紙・誓言が訴訟の場で用いられることも多かった。参籠起請,落書(らくしよ)起請,湯起請,鉄火起請などがそれで,落書は,犯人不明の犯罪のとき,無記名投票で犯人を探す方法で,湯起請,鉄火起請は熱湯の中の石や焼けた鉄棒を握らせるもので,犯罪や境相論で当事者の主張が相反したときに行われる。いずれも,手続の最初の段階でまず起請文を書かせられ,しかる後に参籠したり,落書をしたり,鉄火をつかむなどのことが行われた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」