世界大百科事典(旧版)内の鉱業廃水の言及
【河川汚濁】より
…人間にとって,河川はもっとも身近にある水環境の一つであり,また利用しやすい水源でもあるので,河川汚濁は水質汚濁の中でももっとも認識されやすく,かついったん汚濁が起こった場合にはその影響も大きい。19世紀後半,イギリスのテムズ川の汚濁によるコレラの流行と悪臭は世界的な河川汚濁の発端であった。ヨーロッパの河川汚濁が,人口の都市への集中による屎尿(しによう)を含む生活排水の流入と,工場の都市への集中・大規模化による大量の工場排水の流入という都市公害的様相が強かったのに対し,日本では,屎尿を肥料として農業利用していたために,都市におけるコレラの発生などは比較的少なく,純然たる産業公害の様相が強かった。…
※「鉱業廃水」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」