世界大百科事典(旧版)内の鋳造遺跡の言及
【梵鐘】より
…出張して鋳造することを〈出吹き〉といい,奈良県下田の鋳物師が三重,岐阜から長野まで,各地で出吹きしながら巡業した例,姫路の野里から鳥取に出吹き,近隣で数鐘を鋳造した例などもみられる。 近年,各地で鋳造遺跡が検出され,鋳造土壙から鋳型が検出されることが多い。その多くが出吹きの遺跡で,奈良時代から室町時代のものまでみられるが,京都市左京区吉田の京都大学教養部構内遺跡は,平安時代の鋳鐘土壙3ヵ所が検出され,福岡県太宰府市鉾ノ浦の〈鋳物師の座跡遺跡〉で,14~15世紀にわたる7基の鋳造遺構が検出された例などもみられる。…
※「鋳造遺跡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」