世界大百科事典(旧版)内の錦絵新聞の言及
【浮世絵】より
…有名人の死没の直後にその肖像を描き,生前の事跡や辞世の和歌や句を記して追悼の意を表した死絵(しにえ),安政2年(1855)の大地震の直後に表れた鯰絵(なまずえ),あるいは開港後の新開地横浜の様子を伝える横浜絵などは,そうしたニュース性を強く織り込んだ浮世絵版画の例である。明治年間に入って一時期盛行した彩色摺の絵入り新聞すなわち〈錦絵新聞〉なども,浮世絵が本来備えていた時事報道の機能を,時代の要請に応えて一段と強化し,発揮させたものにほかならなかった。
【形式】
浮世絵の主たる表現形式は終始木版画であり,肉筆画は従の関係にあった。…
※「錦絵新聞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」