世界大百科事典(旧版)内の錬金術の時代の言及
【冶金】より
…このことは冶金技術の改良で卑金属を貴金属に転化することが可能であるという考えを生み出した。このような思想のもとに物質の化学変化の研究が行われた時期を〈錬金術の時代〉と呼んでいる。〈すべての金属が硫黄と水銀とからできている〉とする誤った前提と,哲学者の思索から生まれた観念論的な理論体系と,〈賢者の石〉にたよる魔法からなる錬金術は,近代科学勃興以後は,物質的基盤を離れた神秘学としての観念の体系と現実の経験知識を中心とした技術の体系に分離した。…
※「錬金術の時代」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」