世界大百科事典(旧版)内の錯圃制の言及
【門割制度】より
…門割制度のしくみは1村を数方限(ほうぎり)に分け名主が頭となり,方限はまたいくつかの門(百姓の組)に分けて名頭(みようず)(乙名)が数家部の名子らの頭となっている生産共同体であった。門中の名子はほぼ同量ずつの耕地を配当されるわけだが,各人の耕地は村中に分散する〈錯圃制〉であった。また耕地は数年ごとに割り替えられるのであるが,これは錯圃制と相まって天災を各人に均分し,ひいては農民間の階級分解を防止するはたらきがあるので,台風銀座の薩摩藩領の農地制度としては合理的なものであった。…
※「錯圃制」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」