長吏法師(読み)ちょうりほうし

世界大百科事典(旧版)内の長吏法師の言及

【宿】より

…とくに西国(さいごく)(近畿以西の諸国)では,平安末期いらい,漸次,〈非人〉を構成員とする〈非人宿(ひにんじゆく)〉が主として大寺社の差配のもとで編成・固定され,これが特別の賤視の対象となっていくにつれて,中世末~近世初期における被差別部落の形成につながったとみられる。この〈非人宿〉の場合には,その統轄の任には大寺社などから権限をゆだねられた僧体の〈長吏(ちようり)〉〈長吏法師〉が当たった。近世において,被差別部落の一部の名称として〈宿〉〈夙(しゆく)〉の語がひろまり,その地域の住民を〈宿の者〉〈夙の者〉と呼びならわしたのは,当該地域が前代の〈非人宿〉の系譜をひくものと認識されたためと推察される。…

※「長吏法師」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android