間接支配(読み)かんせつしはい

世界大百科事典(旧版)内の間接支配の言及

【植民地】より

…もちろん,伝統的な制度や支配が植民地支配のもとでどのように温存,改変,破壊されたかについては,(1)伝統支配の組織レベルが,西アフリカのフラニ王国,ザンジバルのスルタン,インドの諸藩王国のように高次のものであったか,それとも,統治組織が他の社会制度から未分化であるような〈国家をもたない社会(ステートレス・ソサエティ)〉であったか,(2)伝統支配が無能不全に陥ったり,植民地権力と対立が生じた場合にそれに対処した植民地当局者の政策や政治過程がどのようなものであったか,などによって大きく違っている。しかし,一般的に植民統治者は,伝統支配者の権威を温存して間接支配の形態をとったり,あるいは伝統的な支配層を植民地体制の一翼として組み入れ,植民統治の効率を高めたといえる。 第3の条件として,植民地化されたアジア,アフリカの民衆の要求や不満が直接に植民地支配に収斂(しゆうれん)されるには,かなりの時間が必要であった。…

※「間接支配」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android