世界大百科事典(旧版)内の阻血時間の言及
【臓器移植】より
…臓器が二つある腎臓は別として,一つしかない臓器は,死体から得る以外にない。臓器の血流が止まってから臓器を移植して血流が再開するまでの時間を阻血時間というが,とくに体温の状態で阻血がおこると,細胞の代謝が行われているにもかかわらず,酸素や栄養が補給されないため細胞が死滅するので,この時間を〈温阻血時間〉と呼び,心臓や肝臓では0分,腎臓や肺では30分とし,早く臓器を冷やして細胞の代謝を抑えるようにしなければならない。心臓が動いている脳死の状態で摘出すれば,障害のないまま取り出すことができ,温阻血時間も短くできる。…
※「阻血時間」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」