世界大百科事典(旧版)内の陰イオン交換膜の言及
【イオン交換樹脂】より
… イオン交換樹脂を膜状にしたものは,とくにイオン交換膜と呼ばれる。本質的にはイオン交換樹脂と同じであり,陽イオン交換膜にはスルホン酸基が,陰イオン交換膜には第四アンモニウム基が用いられている。陽イオン交換膜はNa+,Ca2+などのカチオンは透過するがアニオンは透過せず,逆に陰イオン交換膜はCl-,SO42-などのアニオンは透過するがカチオンは透過しない。…
【塩】より
… イオン交換膜法とは,日本で開発,実用化された優れた鹹水採取技術で,塩化ナトリウム3%程度の海水から同じく20%程度の鹹水を採取する方法である。その原理は,図2に示すように,ナトリウムイオン,カリウムイオン,マグネシウムイオンのような陽イオンのみを通す膜(陽イオン交換膜)と塩素イオン,硫酸イオンのような陰イオンのみを通す膜(陰イオン交換膜)を交互に並べた槽に海水を入れ,両側から直流電気を通すと,電気によりイオンが膜を通って運ばれて一つおきに濃い海水と薄い海水とができる(これを電気透析という)。この20%程度の濃い海水(鹹水)を集めて,真空蒸発缶で煮つめて塩の結晶を得る方法である。…
※「陰イオン交換膜」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」