世界大百科事典(旧版)内の集団殺害の防止および処罰に関する条約の言及
【ジェノサイド】より
…集団殺害を意味するが,語源がギリシア語のgenos(種族)とラテン語caedes(殺戮)の合成語であることから,ある国家あるいは民族(人種)集団を計画的に破壊するという意味で用いられる。ジェノサイドという語は,ポーランド人法学者レムキンR.Lemkinにより《被占領ヨーロッパにおける枢軸国の支配Axis Rule in Occupied Europe》(1944)の中で,ナチス・ドイツによるユダヤ人やジプシー等の迫害に対する非難を込めた言葉として初めて使われた。…
【ニュルンベルク裁判】より
…第2次大戦とそれに関連する特定の行為に対し,ナチス・ドイツの指導者たちの責任を追及するために行われた裁判。裁判がドイツのニュルンベルクで行われたので,この名があるが,正式名称は国際軍事裁判という。日本の指導者たちの同種の責任を追及した東京裁判と並んで,国際法上いくつかの重要な問題を提起した。
[経過]
第2次大戦の戦勝国となった連合国側はすでに大戦中から,ドイツ軍の占領地における残虐行為等の処罰を戦争目的の一つとする旨をしばしば声明し,とくに1943年11月のモスクワ宣言で,アメリカ,イギリス,ソ連の3国は〈地域的に限定し難い犯罪〉の主要な責任者の追及問題に触れていた。…
※「集団殺害の防止および処罰に関する条約」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」