集積の利益(読み)しゅうせきのりえき

世界大百科事典(旧版)内の集積の利益の言及

【工業立地】より

…ウェーバーは工業立地を費用節約からとらえ,立地を決定する一般因子として運送費と労働費をおき,この二つの因子が立地決定に及ぼす関係を検討した。さらに,工業が一定地域に集まることによって得られる利益を〈集積の利益〉とよび,分析を行っている。ウェーバーによれば,原料地,消費地,労働力供給地があらかじめ定まっているものとして,工場はまず,原料地から材料を運び,生産された製品を消費地まで運送する費用が最小な地点を指向する。…

【集積の利益・不利益】より

…産業や人口などの経済活動や人間活動が一地域に集中して立地することから,集積agglomerationの利益とよばれる種々の利益(あるいは節約)が生ずる。都市の成長はこの利益によるところが大きいが,この利益をもたらす要因の一つは,資本が特定地域に集中して投資されることから生ずる〈規模の経済〉であり,そうした資本の典型は社会資本ないしインフラストラクチャーである。もう一つは外部経済効果(外部経済・外部不経済)によるものであり,次の二つがそのおもなものである。…

※「集積の利益」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」