雞舌香(読み)けいぜつこう

世界大百科事典(旧版)内の雞舌香の言及

【香】より

…これは,北方民族の突厥(とつくつ)等に認められる,鈴を鳴らし太鼓を叩き香木をたいてみずからを潔め災厄を払う習俗の影響があるかもしれない。その他侍中が口臭を消すのに雞舌香(丁香)をたしなむ慣わしは後漢に認められ,被中香炉と呼ばれる薫炉を用いた薫衣や香篆(香時計)も六朝ころから始まった。香篆は六朝末の《漏刻経》の煙篆を初見とし,唐・宋時代に夜の時間を知るために私用に供されたが,不正確であったから公用には使われなかった。…

【チョウジ(丁子∥丁字)】より

…フトモモ科の常緑高木(イラスト)。モルッカ諸島原産で,スパイスの丁香(丁子,クローブともいう)をとるために,熱帯各地に栽培される。とくにアフリカ東海岸のザンジバル島,ペンバ島が世界生産の9割を占める。樹高は4~7m,ときに10m以上。花は小枝の先に群がってつき,紅色の萼筒の先に4枚の白い花弁が開く。おしべは多数,子房は下位。つぼみが開花する少し前に摘みとり,天日または火力で乾燥する。これがスパイスとなるもので,その形が釘状なので同音の丁の字をあてて丁子,丁香と名づけられ,また英名のクローブcloveもフランス語のクルーclou(釘)に由来する。…

※「雞舌香」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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