世界大百科事典(旧版)内の雷神信仰の言及
【小子部蜾蠃】より
…《新撰姓氏録》には,小子部雷が秦(はた)氏を召集し,その秦氏が養蚕を行ったこともみえる。いずれの伝承も雷や蚕にかかわっており,古代の雷神信仰と養蚕との深い関係をうかがわせる人物である。【出雲路 修】。…
【道場法師】より
…雷と農夫の説話は中国にあり,雷が足跡を残した伝承や雷の精をうけて生まれた人が剛勇を好んだ伝承も中国にみえる。古代の雷神信仰を知るうえで重要な人物である。【出雲路 修】。…
【風神・雷神】より
…人間が怖れを抱くほどの偉大な力を見せる天然現象のうち,最も身近に起こり最も代表的な強風と雷鳴とをそれぞれ神格化したもの。元来,別個に早くから尊崇され,中国では漢代の画像石に表される。日本でも級長津彦(しなつひこ)命と級長津比売(しなつひめ)命の男女の風神をまつる神社,霹靂(なるとき)神,鳴雷(なるいかずち)神,別雷(わけいかずち)神など,雷神をまつる神社が各地に見られるが,その像は造られなかった。一対の神々としては,仏教における千手観音の眷属である二十八部衆の傍らに表現される場合が多く,この場合,風神は風袋を,雷神は数個の小太鼓をそれぞれ肩より上方,あるいは頭上にささげる裸の力士形に表される。…
※「雷神信仰」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」