世界大百科事典(旧版)内の霊学のための自由大学の言及
【人智学】より
…彼によれば,物質文明が一面的に発達し過ぎた今日こそ,秘教内容を公開する必要があるが,人智学は人類学と神智学,もしくは科学と霊界認識を仲介することでこの要求にこたえ,すべての人間の内にまどろんでいる高次の認識能力を開発して,個人の自己実現と社会の進歩のために役立つ方法を提示しようとする。1923年シュタイナーは〈一般人智学協会〉と〈霊学のための自由大学〉(いずれも本部はスイス,ドルナハのゲーテアヌムにある)を設立して,従来の秘密結社の秘教内容を継承しながら,一般の学術団体と同じような,公開された性格の組織を作ろうとした。現在この協会には教育,社会問題,芸術,医学,自然科学,農法などの部門があり,ドイツ,スイス,オランダ,イギリス,北アメリカを中心に普及し,ケーニヒKarl König(1902‐66)がスコットランドで始めた障害者のためのキャンプヒル共同体村に代表されるような社会運動も行われている。…
※「霊学のための自由大学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」