世界大百科事典(旧版)内の青田花乳石の言及
【篆刻】より
…この両家の復古運動の秦漢古印の伝播は,明代の篆刻開花の最も大きな要因になった。それに加えて元末の王冕(おうべん)(1335‐1407)が,それまで動物や雑器の彫刻に使われていた青田花乳石が柔らかくて刻し易く外観が美しいことに着目して印材に使用して以来,にわかに文人間に広まり,石章篆刻が始まった。この石は葉蠟石と称されるアルミニウムケイ酸塩鉱で,浙江青田県・昌化県,福建閩侯県寿山郷などにも産し,それぞれ特色のある色,模様,石質をもっている。…
※「青田花乳石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」