世界大百科事典(旧版)内の頑佃抗租の言及
【宋】より
…反面,独立して生計をたて,小作地を他に転貸して利をかせいだ者もいた。しかも江南の先進地帯では,南宋になると,佃戸の地主に対する小作料の不払いや,地主に味方する官憲への抵抗など,いわゆる〈頑佃抗租〉の風潮が強まった。 五代十国の分裂時代,江南に割拠した諸王国はそれぞれ富国強兵につとめて,国内産業の振興に努力したが,国境にはばまれて諸国間の自由な交易ができなかった。…
【佃戸】より
…刑法上も格差があり,佃戸の地主に対する犯罪は,北宋中期で一般人より1等重く,南宋初には2等重い刑が科され,身分的にも〈主・佃の分〉ありとされた。南宋になると,両浙地方(江蘇省南部・浙江省)を中心に頑佃抗租(がんでんこうそ)とよばれる運動が起こり,佃戸は横の連帯をもって小作料不払い運動を展開した。15世紀半ば,福建地方に起こった鄧茂七の乱は,中国史上はじめて佃戸が起こした農民反乱で,以後,明・清期を通じて抗租運動が広範にくりひろげられる。…
※「頑佃抗租」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」