頼光四天王(読み)らいこうしてんのう

改訂新版 世界大百科事典 「頼光四天王」の意味・わかりやすい解説

頼光四天王 (らいこうしてんのう)

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の頼光四天王の言及

【四天王】より

…須弥山(しゆみせん)の中腹にある四天王天(または四大王天,四王天)の四方に住んで仏法を守護する4体の護法神。四大天王,四王,護世四王ともいう。東方に持国天(提頭頼吒(だいずらた)の訳),南方に増長天(毘楼勒叉(びるろくしや)),西方に広目天(毘楼博叉(びるばくしや)),北方に多聞天(毘沙門)が位置する。《増一阿含経(ぞういちあごんきよう)》や《阿育王経(あいくおうきよう)》には,四天王が釈尊のもとに現れて帰依したことや,釈尊の涅槃(ねはん)の後に仏法を守護することを釈尊から託されたことを記し,《金光明最勝王経》には,四天王が釈尊に対し本経を信奉する人々とその国家を守護することを誓ったことが説かれている。…

【四天王物】より

…このうち,四天王物は前者を題材とした作品群である。頼光四天王の活躍にからむ人物には,身替りの先駆をなす頼光の弟美女丸や平井保昌,和泉式部,小式部,周防内侍などの女性のほか,盗賊の袴垂保輔(はかまだれやすすけ),鬼同丸(きどうまる)がいる。取材された伝説としては,大江山の酒呑童子退治,羅生門や戻橋での渡辺綱の鬼女退治,葛城山の土蜘蛛退治,市原野での頼光の鬼同丸退治,足柄山で山姥となった八重桐に生み育てられる怪童丸(のちの金時)の怪力譚などがあげられる。…

【源頼光】より

…こうした摂関家との関係は,安和の変以降の父祖の伝統を受け継ぎ清和源氏発展の基礎を築くものであった。また頼光は早くからその武勇で知られており,彼や彼の郎党と伝えられる渡辺綱,坂田公時以下のいわゆる頼光四天王の名は《今昔物語集》をはじめ多くの説話集や軍記の中に見いだすことができる。【大塚 章】
[説話と伝説]
 頼光と渡辺綱など四天王の武勇談は能の《大江山》,御伽草子の《酒呑(しゆてん)童子》にみえ,大江山の鬼退治として親しまれるようになった。…

【渡辺綱】より

…渡辺党の祖。源頼光の有力な郎党で,坂田公時,平貞道,平季武とともに頼光四天王とよばれる。【大塚 章】
[説話と伝説]
 《古今著聞集》巻九に源頼光をねらう鬼同丸という究竟の大童(おおわらわ)を討つ話があり,屋代本《平家物語》剣巻には次のような話がある。…

※「頼光四天王」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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