世界大百科事典(旧版)内の題扉の言及
【本】より
…巻物の初めには,ほぼ1欄と同じ幅の空白をみるが,これは読むときに巻物を持つための,また思いがけない損傷から内容を守るための便宜であろう。この空白の部分にわれわれは作品の題名や著者名を予期するが,初期の活字印刷本でもそうであったように,題扉(だいひ)(とびら)にあたる部分は初めになく,あるとすれば巻末であった。
[ローマ]
古くは麻に書いた書物もあったらしいが,ラテン文学盛時のローマでは,もちろんパピルス巻物が書物の普通の形態であり,カトゥルス,マルティアリス,ティブルスらの作家に,しばしばその言及をみる。…
※「題扉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」