世界大百科事典(旧版)内の風冷強化ガラスの言及
【板ガラス】より
…自動車用としては次のようなガラスが製造されている。フロート法によって製造した板ガラスをそれぞれの車種に応じた形状に切断した後,熱処理により曲面に成形した後,空気を両面に吹き付けて急冷し表面に圧縮応力層をつくったものが風冷強化ガラスである。2枚の板ガラスの間にポリビニルブチラールフィルムをはさみ込んだものが合せガラスであり,高級車・輸出用車のフロントガラスに使用されている。…
【強化ガラス】より
…板ガラスに熱的あるいは化学的処理をほどこし,表面に圧縮応力層を作ったものをいう。ガラスの破壊は,その表面に存在する〈グリフィスのきずGriffith flaw〉と呼ばれる微細なきずが引張応力によって成長していくことによって起こる。したがって,表面層に圧縮応力層を作っておけば,ガラスがある程度の応力下におかれても,表面応力は圧縮状態に保たれ,破壊に至らない。熱的に圧縮応力層を作る方法は,風冷強化あるいは物理強化と呼ばれ,ガラスを軟化温度近くに加熱しておき,両面に空気ジェットを吹き付けることによって行う。…
※「風冷強化ガラス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」