世界大百科事典(旧版)内の饂飩に胡椒の言及
【コショウ(胡椒)】より
…元禄(1688‐1704)ごろには薬屋で売られる一方,粉ザンショウなどといっしょにコショウの粉を売り歩く行商人があったことは,西鶴の作品などに見える。近松門左衛門の《大経師昔暦》に〈本妻の悋気(りんき)と饂飩に胡椒はお定り〉とあるように,江戸前期うどんにはコショウがつき物であった。後期になってそれが廃れたようで,大田南畝は〈近頃まで市の温飩に胡椒の粉をつゝみておこせしが,今はなし〉と《奴師労之(やつこだこ)》に書いている。…
※「饂飩に胡椒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」