馮六(読み)ひょうろく

世界大百科事典(旧版)内の馮六の言及

【通事∥通詞】より

…これは唐船貿易の取引高・利潤がオランダ貿易をしのいだからであるが,由緒や職権の相違も否定できまい。すなわち唐通事は1603年(慶長8)に奉行が任命した初代馮六(平野氏の祖)以来,潁川(えがわ)(陳,葉),彭城(さかき)(劉),林(はやし)(林),神代(熊)など40余姓のすべてが在住の有力明人とその後裔で,長崎の唐寺の建立に尽くし,来航の中国人とは寺の維持・葬祭・唐僧招請などを通じて同郷関係を保ち続け,1715年(正徳5)以降貿易許可証である〈信牌〉は唐通事の名で付与されたのである。一方オランダ通詞には,唐通事にはない参府カピタンに付き添って将軍に拝謁する重要な江戸番があり,格式上唐通事の上席とされたが,平戸商館時代の南蛮通詞(ポルトガル語通訳)以来の西,肝付(吉雄),名村の各家をはじめ,延べ三十数家すべてが日本人で,平戸時代には商館の雇人であった。…

※「馮六」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android