《高橋阿伝夜叉譚》(読み)たかはしおでんやしゃものがたり

世界大百科事典(旧版)内の《高橋阿伝夜叉譚》の言及

【仮名垣魯文】より

…1872年〈三条の教憲〉公布後はしばらく文筆活動から遠ざかったが,新聞ジャーナリズムの活発化とともに復活,自ら《仮名読(かなよみ)新聞》《いろは新聞》などを創刊主宰し,戯文(ぎぶん),続き読物,劇評を発表する。なかでも《高橋阿伝夜叉譚(たかはしおでんやしやものがたり)》(1879)はニュースと物語を結合させた新しい現実再現譚としての性格を持ち,明治期の戯作の復興に貢献した。【浅井 清】。…

【高橋お伝】より

…刑死4ヵ月後の5月新富座で《綴合於伝仮名書(とじあわせおでんのかなぶみ)》(河竹黙阿弥作)として劇化上演,お伝に5世尾上菊五郎が扮した。また仮名垣魯文作《高橋阿伝夜叉譚(たかはしおでんやしやものがたり)》も刑死直後に出版,その後,町川黙鶯,矢田挿雲,邦枝完二らによって読物・小説化されたが,毒婦としてのお伝はしだいに拡大され,犯行被害者も,実父清吉,黒川仲蔵,鈴木浜次郎,夫の波之助,小川市太郎らに及んだ。売春婦であったことは事実らしいが,それら仮構の殺人罪は,江戸期からの〈悪婆(あくば)〉としてのネガティブな伝統的美化作用によって構築され,お伝の虚像が作られていったものと考えられる。…

※「《高橋阿伝夜叉譚》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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