世界大百科事典(旧版)内の高請百姓の言及
【名請人】より
…〈名請〉の用例としては29年(寛永6)近江国箕浦村百姓介若後家の訴状写に〈右之田地之儀者,太閤様御代之御検地,其後大御所様御検地両度共ニ,我等之名請にて只今御役仕候〉とあるように,高請,名請というのは年貢負担を請け負うというニュアンスが強い。検地帳に登録された田畑,屋敷地は名請地または高請地といい,その所持者としての名請人は高請人,高請百姓ともいった。1598年上杉景勝が会津へ転封されたときの豊臣秀吉の朱印状に,上杉家の家臣は小者にいたるまで残らず連れて行くこと,ただし田畑を持ち年貢を負担する〈検地帳面之百姓〉はいっさい連れて行くなといっているが,この〈検地帳面之百姓〉が名請人であり高請百姓のことである。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」