世界大百科事典(旧版)内の高速炉燃料再処理の言及
【核燃料再処理】より
…硝酸プルトニウムは,熱分解またはシュウ酸沈殿法により二酸化プルトニウム粉末とされ,燃料加工工場へ送られる。
[高速炉燃料再処理]
高速炉の使用済燃料は,軽水炉の場合と比較して,(1)燃料体の構造,形状,寸法が異なる(燃料棒はピン状で被覆管はステンレス鋼,燃料棒束は肉厚のステンレス鋼で囲われている),(2)燃料成分は混合酸化物でプルトニウムの含有量が高い,(3)冷却機のナトリウムが同伴する,(4)燃焼度が高く核分裂収率も大きいので核分裂生成物の生成量が多い,(5)使用済燃料の残存価値が高いのでなるべく短い冷却時間で再処理することが望ましい,などの特徴がある。現在のところ,ピュレックス法による軽水炉燃料再処理技術をベースに,燃料の剪断,溶解,清澄化,ウラン‐プルトニウム分離などの工程に改良を加えれば,このような燃料の再処理は可能と考えられている。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」