仕女画(読み)しじょが

世界大百科事典(旧版)内の仕女画の言及

【仇英】より

…厳しい修練に支えられた的確な技巧,ことに中間色を多用した婉麗なその色彩処理によって豪奢な絵画世界を築きあげ,明代絵画史の一つの頂点を極めるとともに,文徴明以後カラリストとしての性格をあらわにする呉派文人画の変容に大きな影響を与えた。また仕女画すなわち美人画のジャンルにおいても,その大成者とされる唐の周昉(しゆうぼう)をしのぐと評される画期的な存在であった。代表作に《秋江待渡図》(台北故宮博物院),《雲渓仙館図》(台北故宮博物院),《桃李園金谷園図》(知恩院),《琵琶行図巻》(ネルソン・ギャラリー・アトキンス美術館)などがある。…

【周昉】より

道釈画では水月観音の体を創始し,人物画では対象とする人物の性格描写といった面で韓幹に優ったといわれる。ことに仕女画すなわち美人画では張萱(ちようけん)に学んでさらにそれを発展させ,以後仕女画が中国絵画の重要なジャンルの一つとなってゆく礎を築きあげた。伝称作品に《揮扇仕女図巻》(北京故宮博物院),《簪花(しんか)仕女図巻》(遼寧省博物館)などがある。…

※「仕女画」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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