根来もの(読み)ねごろもの

世界大百科事典(旧版)内の根来ものの言及

【根来】より

…その名称は紀州根来寺(和歌山県那賀郡岩出町根来)が,多くの子院・房舎を擁して隆盛していた中世期に,山内の膨大な需要に応じて自給自足した漆器に由来する。それらの漆器は長年の用に耐える良質な漆器として定評があったが,とりわけ朱漆塗の椀,折敷(おしき),膳の類は,後世〈根来〉〈根来もの〉〈根来朱〉と呼ばれて喧伝され,やがてそれがすぐれた朱漆器一般に対する通称とされるに至ったのである。 根来寺山内での漆器の生産は,1585年(天正13)の羽柴秀吉による根来攻略で終わりをむかえ,以後根来寺は再興されたものの漆器の生産は行われていない。…

※「根来もの」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android