西村熊吉(読み)にしむらくまきち

世界大百科事典(旧版)内の西村熊吉の言及

【伊上凡骨】より

…近代の機械印刷術が未熟な明治時代は,新聞,雑誌の挿絵は原画の複製木版画で,木版工あるいは彫師が彫版した。凡骨はとくに腕のたつ彫師で,洋画家の水彩,素描のペンや色鉛筆,クレヨンなどの筆触,質感を彫刀で巧妙に表現し,名摺師の西村熊吉の協力を得て,原画に近いみごとな複製版画を作った。雑誌《明星》所載の藤島武二ら洋画家の絵や,白馬会の機関誌《光風》の口絵にみる複製版画はその作例で,当時の拙劣なオフセット以上の効果を出している。…

※「西村熊吉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

選挙公営

国または地方公共団体が個々の候補者の選挙費用の一部または全額を負担すること。選挙に金がかかりすぎ,政治腐敗の原因になっていることや,候補者の個人的な財力によって選挙に不公平が生じないようにという目的で...

選挙公営の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android