60年安保(読み)ろくじゅうねんあんぽ

世界大百科事典(旧版)内の60年安保の言及

【市民運動】より

… この時期の運動の特徴としては,(1)高度成長により都市の大衆社会化がすすむなかで,運動が展開される社会的・経済的基盤が整った,(2)市民的自由の侵害に敏感に反応する自覚的市民が育った,(3)彼らは既成政党・労組のセクト主義・官僚主義・出世主義に批判的な無党派市民で,少数派としての運動に誇りをもっていた,(4)上からの指示や財政援助がない自まえの運動のため,市民自治能力を身につけねばならなかった,(5)民主的諸制度を活用して自由の枠を広げ,横断的な市民の連帯を模索した,などがあげられる。 1965年に発足した反戦市民組織〈ベトナムに平和を!市民連合〉(ベ平連)は,60年安保の経験と蓄積に立って,市民運動を飛躍的に前進させた。日米同時デモ,ティーチインなどの国際連帯や,絶叫型でないふだん着の運動スタイルで,運動に新風を吹き込んだ。…

※「60年安保」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」