世界大百科事典(旧版)内のRh抗体の言及
【血液型】より
…この抗体はラントシュタイナーらの抗Rhと同じであると判定され,Rh因子が輸血の副作用や胎児障害の原因になりうるものとして臨床医学上注目されるようになった。ただし,ヒトのRh抗体とサル免疫ウサギ血清中のRh抗体とに対応するRh因子は,特異性が似てはいるが異なるものであることが後に明らかとなり,サルと共通のRh因子はLW抗原と呼ばれるようになった。1940‐50年代にかけて,抗体の検査法が画期的な進歩を遂げ,それにともなって新しい血液型が続々と発見されたが,輸血や妊娠に際しての検査など偶然の機会にみつかったものが多い。…
【免疫療法】より
…一方,生体に高力価の特異抗体を投与すると,その後の抗体産生が抑制されること(この現象は免疫麻痺immunological paralysisと呼ばれている。詳しくは〈免疫学的寛容〉の項を参照)が知られており,実際にRh不適合の母親の初回分娩時に高力価のRh抗体を投与すると,Rh抗体が産生されないので,Rh不適合による流産などの予防が可能となってきた。
[非特異的免疫療法]
この免疫療法は,免疫抑制療法,免疫補充療法,免疫調節・強化療法に大別される。…
※「Rh抗体」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」