世界大百科事典(旧版)内のAeqilopsspeltoidesの言及
【コムギ(小麦)】より
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[起源]
前に述べたコムギ4群の植物学的起源は,おもに過去50年にわたる遺伝学的研究,比較形態学的研究,比較生化学的研究などによって,異なるゲノムをもつ二倍種の交雑とそれに伴う染色体数の倍加による異質倍数種形成によることが明らかになった。すなわち,二粒系コムギのT.dicoccoidesおよびチモフェービ系コムギのT.araraticumはまだ不明な点も多いが,野生一粒系コムギのT.boeoticumと近縁二倍種のクサビコムギAeqilops speltoides Tauschの交雑とその染色体数倍加に由来すると考えられ,普通系コムギは二粒系コムギの栽培種と近縁の野生二倍種であるタルホコムギA.squarrosa L.の交雑とその染色体数倍加によることがわかった。 一粒系コムギの栽培種T.monococcumは,野生のT.boeoticumから,栽培二粒系コムギは野生二粒系コムギのT.dicoccoidesから,また栽培種のチモフェービコムギT.timopheeviは野生のT.araraticumから,それぞれ栽培化されて生じたものである。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」