世界大百科事典(旧版)内のal-Akhṭalの言及
【アラブ文学】より
…政治詩ではイスラムはもとより,そのなかでもウマイヤ朝,シーア派,ハワーリジュ派などをそれぞれ支持する詩人が輩出した。これらのなかで重要なのはアフタルal‐Akhṭal(640ころ‐710),ファラズダクal‐Farazdaq(640ころ‐732ころ),およびジャリールJarīr(?‐733ころ)である。3人ともウマイヤ家の保護のもとにジャーヒリーヤの部族主義的な手法を用いて政争にかかわった。…
【宮廷文学】より
… アラビア半島においてはイスラム期前に詩人は各部族に属し,部族の武勇や栄誉をたたえる詩を作った。預言者ムハンマドの時代には詩は不振であったが,ダマスクスに都したウマイヤ朝(661‐750)の宮廷においては詩人が活躍し,部族的な頌詩の伝統のほかに,恋愛・抒情詩が台頭し,とくにカリフ,アブド・アルマリクに保護されたキリスト教徒のアフタルal‐Akhṭal(640ころ‐710)は最も代表的な宮廷詩人であった。 バグダードに都したアッバース朝(750‐1258)の宮廷においてはペルシア文化の影響が著しく,宮廷詩人が重要な位置を占め,中心的な人物はカリフ,ハールーン・アッラシードに仕えた宮廷詩人アブー・ヌワースであった。…
※「al-Akhṭal」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」