世界大百科事典(旧版)内のAlepascoronataの言及
【蔓脚類】より
…大英博物館にはそれらの標本が今もたいせつに保存されている。彼は西インド諸島産のエボシガイの1種Alepas coronataの外套腔に寄生していたうじ虫状の寄生虫を見つけ,研究の結果Proteolepas bivinctaと命名,口器はあるが,胸脚がまったくないなど,奇異な特徴が見られるとして,蔓脚亜綱中にとくに無脚目を創設してこれに属させたが,それ以来再度発見されなかった。しかし,近年,フランスのボケ・ベルドリーヌBocquet‐Verdrine(1972)は地中海,北部大西洋産の直径3cmくらいのフジツボ,Balanus perforatusに寄生しているCrinoniscus equitansを詳しく研究した結果,この寄生虫の生活史上のある時期の形態が無脚類とされたものにまったくよく一致することを突き止めた。…
※「Alepascoronata」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」