世界大百科事典(旧版)内のBauzonnet,A.の言及
【愛書趣味】より
…しかし,フランス大革命勃発とともに,美しく装丁された本を好むというだけで,旧体制の支持者と見なされ身の危険にさらされる時代が訪れ,愛書趣味は暗黒時代を迎える。19世紀に入ると,愛書趣味は庶民階層の手に移り,ノディエ,A.デュマ,アスリノーCharles Asselineau,ピクセレクール,ユザンヌOctav Uzanneなどの文人愛書家が輩出し,その指導のもとに,トゥーブナンJoseph Thouvenin,ボーゾネAntoine Bauzonnetらすぐれた製本師が現れ,製本技術は芸術品の域にまで高められ,またクローゼJean Crozet,テシュネルJacques‐Joseph Techenerなど,希書・美本の収集販売に積極的意欲を燃やす書店主も現れ,フランスの古書業界は空前の活況を呈した。 イギリスにおいても,19世紀末は出版史上画期的時代であった。…
※「Bauzonnet,A.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」