世界大百科事典(旧版)内のBing,S.の言及
【アール・ヌーボー】より
…フランス語で〈新しい芸術〉の意。この名は,ドイツ出身の美術商ビングSamuel Bing(1838‐1905)が1895年にパリで開いた,東洋の工芸品や新しいデザインの品を売る店〈アール・ヌーボーL’art nouveau Bing〉にちなむもので,主としてフランスとイギリスで用いられる。ほかにフランスとベルギーではスティル・モデルヌstyle moderne(現代様式),ドイツではユーゲントシュティールJugendstil(青春様式),オーストリアではゼツェッシオン(分離派)など種々の名で呼ばれたが,そこには同質の形態と精神を見いだすことができる。…
【ジャポニスム】より
…とくに林忠正はゴンクールをはじめとしてすぐれたジャポニザンたちの研究を助け,日本美術の正しい理解を促した。また,ハンブルク生れのフランス帰化人ビングSamuel Bing(1838‐1905)は,業者としてジャポネズリーの販売に努力しながら,ジャポニスムの普及に熱意を燃やし,それによって沈滞しつつあったヨーロッパ美術の活性化をめざした。ビングは88年,日本美術に関する豪華雑誌《芸術の日本Le Japon Artistique》(1891まで計36冊刊行)を創刊し,95年改装改名した東洋美術品店〈アール・ヌーボー館ビング〉を開設している。…
※「Bing,S.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」