世界大百科事典(旧版)内のCabanilles,J.の言及
【オルガン】より
…16世紀後半のベネチアのA.ガブリエリ,メルロC.Merulo(1533‐1604),17世紀初めのG.フレスコバルディは,声楽様式とはまったく異なる新しいタイプの器楽曲である,即興の要素が強い技巧的なトッカータを発展させた。スペインは,水平トランペットに代表される開放的な楽器を発展させ,カベソンA.Cabezón(1510ころ‐66),カバニリェスJ.Cabanilles(1644‐1712)らが活躍した。ネーデルラントでは,ニーホフ一族Niehoffが16世紀に,独立した四つのパイプ群を持つ複合的なオルガンの様式を確立し,フランス,ドイツでのその後の発展の基礎を築いた。…
【スペイン音楽】より
… 17~18世紀のバロック,ロココの時代にも,宗教音楽,世俗音楽を通じ,すぐれた作品が生まれつづけたことを,近来の音楽史学は明らかにしている。カタルニャのモンセラートでは宗教合唱曲の楽派が目だった充実ぶりを示し,バレンシアではカバニーリェスJuan Cabanilles(1644‐1712)のオルガン音楽が際だった。17世紀から愛用された5コース・ギター(バロック・ギター)の大家サンスGaspar Sanz(17世紀後半)の作品には,民族主義楽派の先駆と呼びうるほど,強いスペイン的性格が表れている。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」