世界大百科事典(旧版)内のCartan,H.の言及
【カルタン】より
…フランスの数学者。フランス・アルプスの寒村で出生,父は鍛冶(かじ)屋であった。小学生のころより聡明(そうめい)で,視学官の助力で奨学金を得,高等教育をうけることができた。1891年にエコール・ノルマル・シュペリウールを卒業し,94年には〈単純リー環〉の構造を決定した有名な論文によって学位を得た。モンペリエ,リヨン,ナンシーの各大学教授を経て,1912年にパリ大学教授に就任し,40年まで在任した。彼は神秘的とさえいえる洞察力によって,連続群論,偏微分方程式,微分幾何学,理論物理学などの多方面にわたって画期的な業績をあげ,今日の数学の中心課題である多様体上の解析学の形成と発展に先駆的役割を果たした。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」