世界大百科事典(旧版)内の《Cenodoxus》の言及
【バロック劇】より
…イエズス会演劇では残酷な場面をもつ殉教者劇も,布教の目的でしばしば上演された。傑作といわれるビーダーマンの《ツェノドクススCenodoxus》(1602)は,慢心の罪に陥ったパリの学者の魂を天使と神が奪いあうというファウスト的な物語で,教訓的な内容をもっている。これまで地上の事件のみを扱っていた水平的な舞台構造から,天国,地上,地獄という,垂直的な構造をもつ舞台が考えられているのもバロック舞台の特色であろう。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」