世界大百科事典(旧版)内の《ChroniquedesPasquier》の言及
【デュアメル】より
…ゴンクール賞受賞)であり,そこには近代の機械文明,物質万能主義への激しい呪詛が綴られている。反画一主義と穏健なヒューマニズムを基調とする彼の反時代的な人間観と世界観は,連作長編小説《サラバンの生涯と冒険》5巻(1920‐32)では個人の生き方をめぐって,《パスキエ家年代記Chronique des Pasquier》10巻(1933‐45)では一家の転変をめぐって,静かに述べられている。アラゴンらの急進思想になじめぬ苦悩を描いた《パトリス・ペリヨの遍歴》(1950)などにも,温和なヒューマニストとしての彼の面目がうかがわれる。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」