世界大百科事典(旧版)内のcopiaの言及
【複製】より
… 〈複製〉という日本語は,近代以降に広く通用するようになった新しい言葉であり,英語のコピーcopy(またおそらくはリプロダクションreproductionなど)の翻訳語として用いられ始めたものと考えられる。そして,この英語のcopyという言葉は,語源的には〈豊富,多量〉を意味するラテン語copiaにさかのぼることができ,英語の形容詞形copiousには今日でもその意味が伝承されている。このようにして,〈複製〉という言葉のよってきたるところを探りだすことにより,われわれは複製という概念が,そもそもは強く数量の意識としてあったであろうことを知るわけであるが,そのような数量としての複製が,それを支える種々の技術的発展によってほとんど爆発的な増殖をみせ,ある質的な転換をも示すようになるのは,19世紀中葉から20世紀にかけてのことであった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」