世界大百科事典(旧版)内のculturalrelativismの言及
【相対主義】より
…カトリックにおける第2バチカン公会議以降のエキュメニズム(世界教会)運動は,このような状況に対する解答の模索である。 相対主義は,政治的イデオロギーの場面でもありうるが,今日目だつ一つの局面は,文化相対主義cultural relativismである。上述の宗教や倫理的価値も含めて,一つの文化圏と他の文化圏の間に,絶対的尺度を設けてその優劣を論じようとする態度を捨てるのがその特徴であり,現在の文化人類学や比較文化論,民族音楽学などは基本的にはこの立場をとる。…
【文化】より
…地球上における旧石器時代以来の文化の発達,進化そのものは否定しえない事実であるからである。 文化相対主義cultural relativismこれはとくに古典的な文化進化主義への批判の一つとしておこったもので,どんな文化もそれぞれ独自の発展をとげてきたものであり,このような文化に対して特定の立場(たとえばヨーロッパ文化)から他文化の〈優劣〉を決めることは正しくないと主張する考え方である。現代の文化(社会)人類学者の多くはこの立場を支持する。…
※「culturalrelativism」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」