世界大百科事典(旧版)内のDēmophōnの言及
【アーモンド】より
…タンホイザー伝説においても,ウェヌスの都で快楽にふけった罪を告白にきた彼に対し,教皇ウルバヌス4世は〈このつえに花が咲くなら罪は宥(ゆる)されよう〉と答えてすげなく追い返したが,ほんとうにつえに花が咲いてしまい,あわててタンホイザーを探しまわったという。ギリシアの悲恋物語では,恋人デモフォンDēmophōnの帰還を待たずに焦がれ死にしたフュリスPhyllisのために,デモフォンがアーモンドの樹の洞に作られた墓に回向したところ,花が一斉に咲きだした奇跡が語られ,爾来アーモンドは不滅の愛の象徴ともなった。花言葉は〈純潔〉〈豊穣〉,フランスでは〈幸福な結婚〉。…
※「Dēmophōn」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」