世界大百科事典(旧版)内のDeCoster,C.の言及
【ティル・オイレンシュピーゲル】より
…また道化を主人公として既存の秩序を逆転してみせることによってすぐれた風刺の書ともなっている。 この書物は1515年,19年にも版を重ね,1867年にはデ・コスタCharles de Coster(1827‐79)の《ウーレンシュピーゲルとお人よしのゲドツァク》が,想を新たにしてフランドルのダム生れのネーデルラント解放の戦士としてのオイレンシュピーゲルを登場させている。近代に入ると,R.シュトラウスの交響詩やケストナーの翻案によって,子ども向けの《ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら》として知られ,各国語に訳されて,世界中に道化者の話として普及してゆく。…
【ベルギー】より
…
【文化】
現在のベルギーにあたる地域では,中世以来16~17世紀にいたるまで,都市の発展に支えられて美術や音楽の分野で目ざましい活動が見られたが,その後,文化的活動は沈滞し,やっと1830年の独立後,フランス語系文学(ただし,作家の多くはフラマン系)が世界的名声を博した。その先駆はド・コステルCharles De Coster(1827‐79)(《オイレンシュピーゲルの伝説と冒険》)で,1881年から《若きベルギーJeune Belgique》誌によったベルハーレン,ロデンバック,メーテルリンクなどが,象徴主義の画家たちとも交流して,その全盛時代を築いた。フラマン語では,コンシャーンスHendrik Conscience(1812‐83)が,歴史小説《フランドルの獅子》(1838)でフラマン民族の覚醒を促し,ヘゼレも抒情詩で名高い。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」