世界大百科事典(旧版)内のDesEsseintesの言及
【デカダン派】より
… しかしそれらのなかでも,もっとも広範な影響を青年たちに与え,デカダン派を当時の主流であった自然主義と高踏派の流れから切り離し,その進むべき方向を明示したのは,〈デカダンスの聖書〉と呼ばれたユイスマンスの小説《さかしま》(1884)であった。《さかしま》の神経症的な主人公デゼッサントDes Esseintesのモデルは実在する貴族詩人モンテスキューRobert de Montesquiouだといわれているが,必ずしもそう考えなくてもよい。この気むずかしい病弱な独身者は,ある程度まで作者たるユイスマンスの教養や学殖や趣味を代弁しているからである。…
※「DesEsseintes」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」