世界大百科事典(旧版)内のEfficientCabinetの言及
【イギリス】より
…1714年に始まる大陸出身のハノーバー朝の時代には,国王が定期的に国内を留守にしたり,皇太子を通じて野党政治家に閣議機密の漏れるのを防ぐため臨席を避けたりしたため,国王の臨席なき内閣運営の慣行が定着する。特に七年戦争時の広範な国策統合の必要に応じて,人員膨張により非能率となった内閣会議の中に,少数有力閣僚のみからなるインナー・キャビネットの一種,実務内閣Efficient Cabinetが形成された。これによって宮廷高官の内閣からの排除が完成し,議院内閣制へ発展する準備がほぼ完了した。…
【インナー・キャビネット】より
…内閣連帯責任制や国務大臣単独平等輔弼(ほひつ)原則との兼合いで法制化されにくいが,特定問題に関する閣内委員会(閣僚会議)の形で平時にも生かされうる。なお現代イギリスの内閣制自体,20名程度の内閣会議cabinet councilの内部に,七年戦争に際して戦時圧力の下で18世紀中葉に形成された少数の実務内閣efficient cabinetを直接継承して成立した。内閣【水谷 三公】。…
※「EfficientCabinet」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」