世界大百科事典(旧版)内のelectro-magneticcascadeshowerの言及
【宇宙線】より
…軟成分はγ線,電子,陽電子で,電磁成分とも呼ばれ,物質中では放射行程(鉛で5mm)ごとに,γ線は電子対生成によって電子と陽電子に転化し,電子と陽電子はγ線を放射することによってエネルギーの大半を失う。この過程の繰返し現象を電磁カスケードシャワーelectro‐magnetic cascade showerと呼び,粒子数が急速に増加した後,個々の粒子のエネルギーは低下してコンプトン効果,光電効果および電離損失によって物質に吸収されてしまう。これに反し,硬成分はμ粒子およびさらに重い粒子で,制動放射を起こす確率が質量の2乗に反比例するため,物質中でのエネルギー損失は小さく,貫通力が大きい。…
【シャワー】より
…また,これが物質中で繰り返し発生して数を増す現象は,核カスケードシャワーnuclear cascade showerあるいはNカスケードN‐cascade,核カスケードという。γ線や電子の場合には原子内電場との相互作用によって,γ線は電子・陽電子対の創生を,また,電子,陽電子はγ線の放射を繰り返すため,シャワーの成分はγ線,電子,陽電子の混合したものとなり,電磁カスケードシャワーelectro‐magnetic cascade showerまたは電磁カスケードと呼ばれる。いずれのシャワーも入射エネルギーにほぼ比例した粒子数の極大に達した後は,電離損失などによって減衰し物質に吸収される。…
※「electro-magneticcascadeshower」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」